晩婚化は本当?
近年、「晩婚化」が注目されていますが、実際には平均初婚年齢と結婚のピーク年齢に興味深い変化が生じています。厚生労働省が公表した統計資料によれば、2020年時点における平均初婚年齢は、夫31.0歳、妻29.4歳となっています。
実は「晩婚化」というのは「結婚適齢期が上昇した」という話ではなく、「かつてはなかったような(統計的外れ値の)高齢者の結婚が発生するようになり、平均値を吊り上げている」という解釈がより正しいといえます。
初婚年齢の「最頻値」は27歳であり、初婚年齢の「平均値」と、初婚年齢の「最頻値」の間に女性は約3歳、男性は約4歳の差があります。
最頻値は統計学的な概念で、データの中で最も頻繁に現れる値を指します。
初婚のピーク、今も昔も「27歳」
2021年までは女性はピークが26歳でしたが、男性と同年齢となりました。近年、男性はピーク年齢の早婚化がおこっており(27歳の次に多かった年齢が28歳から26歳に変化)、女性はピーク年齢の晩婚化(26歳から27歳にピークが変化)しており、2022年にはついに男女とも、件数1位も2位も同年齢(27歳、26歳の順)になりました。
「夫:平均31.0歳」でも、29歳までの結婚が半数以上
初婚結婚年齢 | 割合 |
---|---|
~29歳 | 56% |
30代前半男性 | 24% |
30代後半男性 | 12% |
40歳以上 | 8% |
実際は、29歳までの「若者」男性の結婚が56%を占めています。
統計的にみれば初婚男女の結婚で8割以上の男性が30代前半までに結婚をしている、という状況です。
最も多い夫婦の年齢差は?
厚生労働省から発表された2020年の初婚同士の男女が提出した婚姻届の年齢分析対象となる婚姻総数は、29万2214件です。(※政府統計の年齢集計で対象となる婚姻届は「届出年に結婚生活を開始している」ことが条件となるため、単純な届出提出総数とは異なりますのでご注意ください)
この約29万件のうち、最も多い夫婦の年齢差は、
1位 「夫婦同年齢」
2位 「夫が1歳上」
3位 「妻が1歳上」
統計的にみると夫婦の年齢差はで最も多いのは同年齢婚です。そして1歳差までの結婚が全体の半数を占め、3歳差までの結婚で7割を超えます。
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